よくあるご質問FAQs

3次元地質解析について

サーフェスモデル作成に用いる入力データは何ですか?

GEO-CRE/GEO-CRE Proは、ボーリングxml、物理探査結果、地質断面図等を入力データとします。各入力データをオブジェクトとして共通の3次元空間に配置し、各オブジェクトにおける境界面の位置を対比・トレースしてサーフェスモデル作成に使用します。

OCTAS Modelerは、ボーリングxmlを3次元空間に配置し、地質対比をおこなってサーフェスモデルを作成します。物理探査結果、地質断面図等は、地質対比をする際の判断材料として、3次元空間に配置して使用することが可能です。

入力データを用いてどのようにサーフェスモデルを作成しますか?

GEO-CRE/GEO-CRE Proは、グリッド法の場合は、対比・トレースしたデータの点座標・点座標の不等号条件・走向傾斜を用いてサーフェスモデルを作成します。曲線法の場合は、NURBS曲線を使用してサーフェスモデルを作成します。

OCTAS Modelerは、グリッド法により、対比したデータの点座標・点座標の不等号条件を用いてサーフェスモデルを計算します。

サーフェスモデル作成法の“グリッド法”“曲線法”とはどのような方法ですか?

市販の3次元地質解析ソフトウェアに採用されている3次元サーフェスモデルの補間法は、“グリッド法”・“曲線法”の二つのタイプに分けられます。“グリッド法”は地質境界面等の補間計算に用いられることが多い補間法です。岩盤分類や不連続面等の複雑な曲面を作成する場合は、“曲線法”を用いたり、“グリッド法”・“曲線法”を合成することもあります。

詳しくは、下記に示す「3次元地質解析マニュアル」の「6.5 空間補間処理」を参照ください。

3次元地質解析マニュアル - 6.5 空間補間処理

2次元断面図で地質対比をすることは可能ですか?

GEO-CRE/GEO-CRE Pro/OCTAS Modelerでは、2次元断面図による地質対比はサポートしていません。2次元断面図による地質対比は、サーフェスモデルの形状に歪が出やすくなり、断面図の数が多くなると作業効率が極めて悪くなるなど、技術的問題が少なからずあるためです。

GEO-CRE/GEO-CRE Pro/OCTAS Modelerでは、3次元空間でサーフェスモデルの形状変化を確認し形状の妥当性を判断しながら、3次元地質対比をすることを推奨しています。なお、2次元断面図による対比を否定するものではなく、作業効率性の観点から3次元対比を優先して対応しています。将来的に2次元対比の機能を搭載する可能性はあります。

作成したサーフェスモデルを局部的に変形させることは可能ですか?

GEO-CRE/GEO-CRE Proでは、作成したサーフェスモデルを自在に変形することは可能です。しかし、作成後のサーフェスモデルを変形してしまうと、入力データとの不一致が生じ、入力データ・サーフェスモデルのトレーサビリティが確保できなくなります。作成後のサーフェスモデルを変形させることは推奨できません。サーフェスを変形させる場合は、変形量を見越した入力データや補填データを加えることを原則としてください。

補填データとは何ですか?

地質境界面等のサーフェスモデル作成に際し、本来のデータだけで補間した形状が不自然であれば、データを追加してサーフェスモデルの形状を自然な形にするようにコントロールする必要があります。このデータを補填データと言います。なお、補填データの利用には、地形・地質学的な考え方が必要になります。

詳しくは、下記に示す「3次元地質解析マニュアル」の「6.7 補填データ作成」を参照ください。

3次元地質解析マニュアル - 6.7 補填データ作成

褶曲等のオーバーハングする形状のサーフェスモデルはどのように作成しますか?

グリッド法では、複数サーフェスモデルの結合により褶曲等のオーバーハングするモデルを作成することが可能です。しかし、グリッド法は鉛直面を作成することはできないので、サーフェスモデルの急立する部分は不自然な形状になります。また、複数のサーフェスモデルを管理することになるため、作業効率が悪くなります。グリッド法による褶曲・断層の作成は推奨しておりません。

そもそも、褶曲などの複雑なモデルは、相当な精度の情報が集まらないと作成することは困難です。褶曲モデルが作れるほどの情報が得られるのは、全面露頭の現場や調査量の多い鉱山・探油分野に限られるのが実態で、日本の建設現場ではそれだけの情報が集まることは稀です。そのため、GEO-CRE/GEO-CRE Proでは、複数の地質断面の地質境界線から、曲線法を用いて複雑なサーフェスモデルを作ることを優先しています。

地質モデルと構造物モデルの干渉チェックを行えますか?

干渉チェックは、モデルが重なっている部分を定量的に示すことと考えています。単にモデルを3次元画面上で表示して、目で見て重なり合いをチェックすることは定量的な干渉チェックではありません。画面に表示されている形状とモデル本来の形状(内部データ)は異なる場合があり、チェックの見落としが発生する恐れがあるためです。GEO-CRE/GEO-CRE Proでは、3次元モデル同士の交点・交線を正確に抽出することで、モデルの干渉チェックを行うことが可能です。OCTAS Modelerには定量的な干渉チェックの機能はありません。(搭載を検討中です)